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 美術館?ライブハウス?様々な顔を併せ持つ、大人気カフェ  「カルチャーの発信地に」  

美術館?ライブハウス?様々な顔を併せ持つ、大人気カフェ 「カルチャーの発信地に」  

Streets magazine 編集部

Streets magazine 編集部

2024年2月1日

コンセプトは「カフェと語学とカルチャーと。」  アートとカフェが融合する場所

“洗練されていて、おしゃれ”。これがお店に入った時の第一印象だった。

大分市中央町にあるカフェ「10 COFFEE BREWERS」。広い店内を見渡すと、壁は一面コンクリートで、照明も座席もシンプルで無駄がない。その中で存在感を放っているのが、店内に散りばめられたアート作品だ。

スタイリッシュな店内

さまざまなテイストのアート作品が並ぶ

さまざまなテイストのアート作品が並ぶ

「美術館とかギャラリー巡りが以前から好きだったものですから、 コンセプトの『カフェと語学とカルチャーと。』いうのだけは スタート段階から決めていました。」そう話すのは、オーナーの川平大介さん。たしかにここは、カフェと美術館が一緒になったような空間である。

「定期的に、アート作品の展示会をしたり、音楽イベントなども行っています。最近では著名なアーティストさんもライブに来てくれるようになりました。」

なるほど、ライブハウスとしての一面もあるようだ。

オーナーの川平大介さん

インターナショナルスクールの園長から、カフェのオーナーに まさかの展開

お店が誕生した経緯を尋ねて、驚いた。川平さんは元々、未就学児を対象としたインターナショナルスクールの園長先生だったそうなのだ。

「知り合いが『自社ビルの中にカフェが欲しい』というので、ブルーボトルコーヒーを誘致しようと動いたんです。でも叶わず。それを報告しに行ったら、『何かの縁だし、やり手がいないのなら、やってくれないか?』と言われて。流れで始まってしまったという感じです。」

川平さんはそう笑ったが、知識も何もないまま二足のわらじをはくことになり、当然ながら苦労もあったようだ。

「大分市内の『タウトナコーヒー』さん、『Coffee Shop haze』さんには助けていただきました。同世代だったというのもあり、どうにか教えてくれないか、と無理を言ってお願いして・・・」

フィールドも違い、イチからのスタートだったカフェの経営

お店の世界観が伝わるロゴ入りカップで、コーヒーをいただく

ただ、そのまっさらな状況が今のお店のスタイルに繋がった、とも川平さんは振り返る。コーヒーやスイーツに関して、何の経験もなかったからこそ、「普通にお店をやっても難しいだろう」と自分の好きだったカルチャー要素を取り入れたカフェを作った。お店は2017年にオープンし、2021年に今の場所に移転してきた。現在は、“川平園長”を引退し、カフェの経営に力を注いでいる。

お店のInstagramはフォロワー2.2万人 バズった“もりもり”ドリンク

10 COFFEE BREWERSは、大分市の店舗のほか福岡にも2店舗あり、川平さんの故郷である名古屋にも、今後新店舗をオープンさせる予定だという。大分店のInstagramは2.2万フォロワーを誇り、まさに人気店。はじめは客がつかず大変だったそうだが、オープン2年目に状況はガラリと変わる。

「当時のスタッフがみんなユニークで、『飲みたい』というより『見てみたい』というドリンクを作ろうか、という話になったんです。それが当時のインスタ映え、というところとリンクして。いわゆる、バズったわけです。一番お客さんが多い時で、4時間待ち、という感じでした。」

その"バズった”ドリンクというのが、自分好みにカスタムできるという一杯。ベースのドリンクを選び、その上にフルーツやケーキ、お菓子などをトッピングする。川平さんいわく、何でもかんでもありとあらゆるものがのっていた、そうだ。現在も、コーヒーなどのベーシックなドリンクはもちろん、このカスタムドリンクを注文することができるといい、変わらず人気が高いという。

バズった、というカスタムが楽しいドリンク

バズった、というカスタムが楽しいドリンク

ドリンクメニュー カスタムについても詳しく書かれている

ドリンクメニュー カスタムについても詳しく書かれている

時代の流れにマッチし注目を得た10 COFFEE BREWERS。商品、そして店舗の魅力も相まって、そこから人気店へと駆け上がっていったのだ。

海外進出も視野に 「カルチャーにふれるきっかけを作りたい」

「ドリンクやケーキを楽しみに来ていただくのはもちろん嬉しいんですけど、 カフェと音楽とカルチャーとということでやっていますので、 ぜひ展示されている作品に対してもちょっと興味を持ってもらえたら。そういったカルチャーに触れるきっかけになってもらえたら、一番嬉しいですね。」

カフェと語学とカルチャーと。そのコンセプトをしっかり軸に据えて語る姿が印象的だった川平さん。今後は「日本のアーティストさんの活躍の場、発表の場を世界に広げていく支援がしたい」といい、台湾や韓国にも進出を計画しているという。

大分市中央町の店舗 建物の2階にある

店から見える隣のビルの景色 アートイベントで描かれたという

お店のInstagramでは、開催予定のアートや音楽のイベントについて、リアルタイムに発信されている。10 COFFEE BREWERSで、カフェも、カルチャーも、楽しんでみてはいかがだろうか。

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