「地元に愛される味をいつまでも…今治の老舗洋菓子店が新しいスタイルで」
Streets magazine 編集部
2024年10月8日
愛媛を代表するお菓子「瀬戸内銘菓 母恵夢(ポエム)」。ふんわりやわらかい味はやさしさと懐かしさを感じます。この母恵夢を製造販売する「母恵夢本舗」が、2023年11月に本店と片山店を統合して今治市馬越町にオープンさせたのが「本店馬越工房」です。
お菓子工房から店内に漂う甘い香り
自然光を取り入れた明るい店内に入ると、すぐに甘い香りが漂ってきます。その理由は売り場からガラス越しに見えるお菓子工房。中ではパティシエ・パティシエールがパイやタルト、ケーキなどの洋菓子スイーツを作っています。「工房」という名前に込めたのは、パティシエ・パティシエールが素材や製法にこだわり本格的な洋菓子を提供する場所であるという想いです。
工房はお菓子作りのぬくもりやライブ感を演出
お客さんは店内から工房の様子を見ることができ、手作りのぬくもりやおいしさを直に感じることができます。工房でできあがった焼きたてのカヌレ、生クリームを使ったケーキ…。丁寧に仕上げられたお菓子はすぐ隣の店内に並び、お菓子作りのライブ感を演出します。
定番商品に新商品…地元食材や季節にこだわった商品を提供
広い店内には贈答、お土産、記念日など様々な目的に使えるお菓子が並びます。 定番の母恵夢もイチジク、焼き芋、栗など季節の味を取り入れたバリエーション豊かなラインナップに。来島海峡のうず潮をかたどった「うずしおパイ」は、焦がしパイのザクザク感にアーモンドの香りが絡み合う味わいで、地元で長年愛されてきたお菓子です。そして地元産の旬のスイーツを使ったケーキや生菓子などもあり、今治・瀬戸内を意識した商品が特徴的です。
本店馬越工房に込められた「母恵夢への愛」
本店馬越工房の建物を上からみると、何かの形に見えませんか? よく見ると「ベビー母恵夢」の形状になっているんです。 母恵夢は1950年にバター饅頭として発売し、それが母恵夢へと名前を変えて今の形になりました。 普段は見ることができない所に込められた母恵夢への愛を感じさせてくれます。
「地元のお客様にワクワクしてもらえるお菓子を提供したい」
「母の恵みの夢の味」と書いて「母恵夢」。その由来は、創業者の友人の洋画家が当時のバター饅頭を食べて「これはポエムだ」と言ったことがきっかけでした。当時から変わらないやわらかく優しい味がその名前をイメージさせたのでしょう。 母恵夢本舗で企画部リーダーを務める玉井修さんは、「地元のお客様に喜んでもらえる、ワクワクしてもらえるお菓子を常に提供していきたい」とお店のコンセプトを話します。長く愛された味を引継ぎながら、地元を意識した新しいスタイルの店舗には、子どもからお年寄りまで楽しめるワクワクが詰まっています。
<公式ホームページ> https://www.poemehonpo.co.jp/view/page/shop