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"九州最古の味噌”使用の味噌ラーメン 100年先も食べてほしい、地域に根差した味わいとは 

"九州最古の味噌”使用の味噌ラーメン 100年先も食べてほしい、地域に根差した味わいとは 

Streets magazine 編集部

Streets magazine 編集部

2024年2月24日

九州でも、もっと美味しい味噌ラーメンを

“ラーメンといえば豚骨”が主流の九州だが、ここ大分には、美味しい味噌ラーメンが食べられるお店がある。その名も『味噌乃家』。大分市内を中心に6店舗を構える人気店で、今回は市内中心部にある『味噌乃家大分マート店』を訪れた。

「”九州でも、もっと美味しい味噌ラーメンを食べていただきたい”という想いがありました。北海道の有名な味噌ラーメン店を食べ歩き、開発を重ねて開業したのが、味噌乃家です。2013年の夏、大分市中央町で7坪の小さなお店から始めました。」

味噌乃家の歴史をそう振り返るのは、お店を運営するヤマナミ麺芸社・代表取締役の吉岩拓弥さんだ。

『味噌乃家大分マート店』 飲み屋街も近い街ナカにある店舗

『味噌乃家大分マート店』 飲み屋街も近い街ナカにある店舗

九州ならではの味噌ラーメンを追求 

味噌乃家のラーメンには、大分・臼杵にある慶長伍年創業の老舗『カニ醤油』の味噌を使用しているという。この味噌に、たっぷりの野菜でとった出汁を合わせ、中太ちぢれ麺を沈める。上には、中華鍋で煽ったシャキシャキの野菜と、ロースターでしっかり焼き目を付けたチャーシューをトッピング。味噌の優しい味わいと野菜の旨味が凝縮された美味しさは、心も体も温まる、毎日食べても飽きない味。この味を求めて足しげく通うファンも多いという、お店の看板メニューだ。九州人の好みに合う、少し甘めでコクのある味噌ラーメン。取材した記者も、実はファンの一人である。

「メニューや味は、開業当初から変化しました。味噌ラーメンが有名な北海道と、九州では、風土も違えば水も気候も違います。もっと九州らしさを取り入れた味噌ラーメンが作れないかと試行錯誤を重ねていた時に、九州最古の味噌と名高い『カニ醤油様』の味噌と出逢いました。それにより、九州の方にもっと寄り添ったメニューを作ることが出来たと思います。」

看板メニューの『味噌ラーメン』 辛さが3段階から選べる『辛味噌ラーメン』もある

看板メニューの『味噌ラーメン』 辛さが3段階から選べる『辛味噌ラーメン』もある

100年、200年と食べ継いでもらえるように

ここ大分マート店は、コロナ禍に一時期、店を閉めていた。そんなお店が再開を決めたきっかけは、お客さんたちの熱いエールだったという。会社に「復活してほしい」という問い合わせが多く届いたのだ。野菜たっぷりで体が温まる優しい味わいは、子供からお年寄りまで楽しめる一品。お店を再開してからも、老若男女問わずお客さんが訪れてくれたそうだ。

「味はスタート当時と変化しましたが『味噌乃家でしか食べられないラーメンをお客様に届けたい』という想いだけは変わることがありません。これからも味噌乃家らしさはそのままに、お客様に喜んでいただけるサービスや商品創りに挑戦し続けます。我々が目指すのは、100年も200年も食べ継いでいただけるような味噌ラーメン専門店ですから。」

熱々の味噌ラーメンを提供するのがお店のポリシーだというが、それと同じように、熱い想いをもって語ってくれた吉岩さん。大切なことは守りながら、進化し続ける。味噌乃家がこれから先どんな歴史を紡いでいくのか、注目だ。

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