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「母の味」と本場の人も感動 "異色の経歴”店主が作る、本格南インドカレー

「母の味」と本場の人も感動 "異色の経歴”店主が作る、本格南インドカレー

Streets magazine 編集部

Streets magazine 編集部

2024年2月1日

「自分好みの味が楽しめる」南インドカレーとは 

店内に入るとフワッと漂う、スパイスの良い香り。大分市府内町で南インドカレーを提供するお店「シダーセント」だ。

ビルの入り口から少し奥に進んだところにお店がある

ビルの入り口から少し奥に進んだところにお店がある

南インドカレーってどんなもの?と聞くと、"ミールス”という食べ方が最大の特徴であると、オーナーの杉瀬薫さんは教えてくれた。

「一つの大きいタリーっていうお盆にカレーとか副菜がいっぱいのってて、それをいろいろ自分の好きなように混ぜて食べるスタイルです。」

最近の言葉でいうと、味変が楽しめる、といったところ。お店の看板メニューは「ベジミールス」。スパイシーでさらっとしたカレーと、野菜が中心の副菜を、自分の好きなように混ぜながらいただく。味はもちろん、食べ方も楽しめるのが魅力だという。

ベジミールスにオプションのカレーを数種類追加した一皿

メニュー表と、ミールスの食べ方の紹介

オーナーは元プロスポーツ選手 なぜカレー屋さんに?!

まもなくオープンから5周年を迎えるシダーセントだが、実は杉瀬さんはプロゴルファーとして活躍。お店を開く前はゴルフの世界で仕事をしていたそうだ。驚きながら転身の理由を尋ねると、杉瀬さんは茶目っ気を交えながら答えてくれた。

「プロゴルファーとして練習場で働いていたんだけど、もっと刺激のあることをしたいなと。ちょうどその時はまっていたのがスパイスカレー。その頃大分にはまだ南インドカレーのお店が少なかったから、それをやったら面白いかなって。」

なんともスパイスの効いた話である。

ゴルフクラブを握る杉瀬さんのイラストが店内に

1年間の修業 本場の味に、南インド出身者も感動

もともとカレーが好きで、自分なりに研究していたという杉瀬さん。新たな夢を抱いた後は、日本のカレー作りの第一人者だという師匠に仕え、東京と大分をいったりきたりしながら1年間修業。本場のスパイスを取り寄せ、配合を変えながら、本場の味に限りなく近づけたいと理想の味を追求した。

そうして出来た杉瀬さんのカレーにはファンが多く、大分在住のインド人もよくお店を訪れるそうだ。ある時、南インド出身のお客さんから、嬉しい言葉をかけてもらったという。

「『お母さんと一緒の味だ』と言ってもらえたんです。間違ってなかったんだな、と嬉しくなりました。」

インドビールも揃う カレーとともに本場の気分が味わえそうだ

意外な苦労話と、今後の野望

「苦労したことはありますか?」と尋ねると「最初の1年間は、慣れない立ち仕事に体がガチガチになりましたね。服も脱げない、前屈もできないくらい肩腰ももが痛くて・・・でも今は慣れたので大丈夫(笑)」というエピソードを教えてくれた。鍛えているプロゴルファーでもそうなってしまうくらい、一生懸命にカレー作りに向き合ったということであろう。

今後はディナータイムのメニューをより充実させ、お酒と共に南インド料理を楽しんでもらえる空間を作りたいと話す杉瀬さん。

「まだまだ知名度の低い南インドカレー。もっとこの美味しさを知ってもらいたいと思います。」

2024年3月には、現在のお店から約250m離れた場所、府内町にある『田崎洋酒店』の2階に移転オープンする予定だ。

あなたも、新感覚の南インドカレーを体験してみては?

お店をきりもりする杉瀬さんご夫妻 朗らかな笑顔が印象的だった

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